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昨日、母方のばあさんが死んだらしい。
今朝、トレに行く時に玄関で母から聞いたんだが、全く感慨も起きずにジムに行った。
今日は初めてのデッドリフト115kgで、12・11・8回となかなか順調であった。

それよりも、GジムのTシャツに、うちのジム名が入ってるバージョンが出ており、嬉々としてその限定アイテムをゲットしたのが、一番の出来事であった。
今住んでいるマンションに越してきたのは10年以上も前、それまで転勤族で各地を放浪していたからか、今の地元への心理的依存が大きくなっている。
そんな状態の俺に、地元の名前が入ったTシャツは、是非ともGETしなければいけないアイテムだったのだ。w

なんか話がそれたようにも思えるが、人間の心のつながりというのは、どれだけ住んだかによったり、どれだけ心が通じ合ったかによるという、ひとつの例である。
今回のばあさんの葬式には、もちろん出席しない。
俺のように老人は死んで当たり前と思っている人間が、葬式に出ても誰も嬉しくもないだろう。
ばあさんは89歳まで生きた。
まさに大往生。

俺は自分の生への執着を、日増しに強くしている。
自分という存在は消えたら終わりで、人生が一度しか存在しないと心底理解し、畏れを抱いたからだ。
だから自分のやりたいように生きるし、人とのいざこざで殺されたくないから、スグに謝ったりケンカを起こさないようにしている。
トレーニングも形を変えながら一生続けたいが、それも動けなくなって植物状態で生きたくないからだ。
それだけ気を使って生きても、多分89歳までは生きられないだろう。
長寿をまっとうした人間に言うことなど無いんだ。


血縁というシステムは今までの社会的通念であった。
ならば、元家族に借金を背負わせて逃げ続ける、俺の父はどうなるんだ?
子供どころか孫まで道連れに、ハンマーで殺した家長の老人は、血がつながっているという安易な常識しか、持っていなかったんじゃないか?
血というものに甘え、家族や血縁を何しても許される共同体にしか思わない、自分勝手さを見直す時期なんだと思う。
核家族化をしても起こる家庭内犯罪の抑止に必要なのは、家族ですら全くの個人同士であり、お互いの生を尊重し合わなければいけないという認識なんだ。

悲しみという感情を持たない、と言っている訳じゃないのを補足しておくと。
今死なれて悲嘆にくれるのは、母親と妹だと思う。
この二人とはずっと一緒に暮らしていて、現在も3人でなんとか生活レベルを維持している状態で、居なくなられると本当に生活できなくなるからだ。
その他の人々の死は心情的に無関係だが、殺されたり傷つけられたなら話は違う。
傷つけた人間や組織を一生許さないし、死んだ者の無念を思うとやりきれなくなる。
痛みほど苦しく惨めなものは無い。

ただ、自分の死は死ぬほど悲しい事だ。
いくつで死んでも世の中でこれほど悲しい事はないし、還暦までは生き延びないと、死んでも死に切れないだろう。
本当の悲しみなんて、本人にしか判らないものだし、本人が判ってればいいと思う。


20年以上前に死んだ、ばあさんの旦那のじいさん。
まだガキだった俺も出席したその葬式で、周りの大人がみんな泣いてて、思わず俺も泣かないとまずい気がしてさ。
その後しばらくして母親に叱られた時に、あの時泣いてたでしょ?と、なじられてさ。
別に泣きたくもないのに泣いてやった自分を、とりあえず周りに合わせて自分の意志を殺した自分を、その時鮮明に意識したんだ。
子供心に二度とそんな下らない行事には、参加しないとも思ったものだ。

自然な死は天寿だから、心のままに送ってあげればいい。
それ以上の不幸や涙の演出は、死者への不敬だよ。
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